横浜市南区弘明寺のアレルギー科・耳鼻咽喉科
いでい耳鼻咽喉科医院

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【No.106】まだ若いと思っていたのに聞こえが悪い!音楽やスポーツでの大きな音に警告

若いのに聞こえが悪い方が最近増えてきました。今日来院された方は剣道を長年やり続けていました。私は剣道をしたことはありませんが、祖父が剣道の道場を経営していました。剣道では、竹刀で頭を叩かれる時に、かなりの大きな音が瞬間的に入るそうで、そのために難聴が進んでいることが考えられました。

大音量の音楽をイヤホンで聴いている人も増えてきました。通勤や散歩などでは、外の雑音が入り、より大きな音を入れてしまう傾向にあります。スポーツジムでも大きな音楽が流れているのに、更にイヤーホーンで別の音楽を聴いている人をよく見かけます。ノイズキャンセリングを使ってはいても、充分とは言えません。

世界保健機関(WHO)の調査によると、中高所得国の若者(12歳から35歳)の約50%が安全域を越えたレベルの音量で携帯音楽プレーヤーを使用し、世界で11億人が騒音性難聴の危険にさらされていると警告をならしています。

騒音性難聴とは、大きな音を聞き続けるとおこる難聴の1つです。以前は、工場や工事などの大きな音が出る職場が主な原因でした。遺伝により、特になりやすい人がいることも分かっています。耳の一番奥にある内耳に障害が出て、基本的に治すことは出来ません。つまり、一生この難聴と付き合うことになります。この難聴の特徴は、必ず高い音から聞こえにくくなることと高い音の耳鳴りが出やすいことです。左右差はないことが多く、いつの間にか徐々に進行していくので、発見が遅れやすいのです。

スマホが身近になった現在、気軽にイヤホンで音楽を聴くことができるようになり、大変便利になりました。でも、音量には充分に気をつけてくださいね。