横浜市南区弘明寺のアレルギー科・耳鼻咽喉科
いでい耳鼻咽喉科医院

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【No.172】耳鳴りと難聴との関係

毎日、私のクリニックには、耳鳴りの患者さんがたくさん来られます。その数は確実に増えています。様々な原因はありますが、主に加齢とストレスです。

実は誰でも、耳鳴りはあります。
でも大半の人は気にしていません。周囲の音の方が、自分の耳鳴りよりも遥かに大きい音だからです。若い人でも、静かな場所にいると、シーといった小さな耳鳴りが聞こえることがあります。昔から、静かな場所では、シーンとしている、と言いますが何か関係があるかもしれません。

耳の病気や高齢になって聞こえが悪くなると、自分の耳鳴りの音の方が、周囲の音よりも大きく聞こえます。ですから、耳鳴りがある時には、聴力検査が必要になるのです。

治療で聞こえが良くなると、大半の場合は、耳鳴りは消えたり、かなり小さくなることが多いのです。

本来なら聞こえているはずの音域が聞こえなくなると、脳がその音域をムリに増幅して、聴こうとします。これが耳鳴りの原因と考えられています。例えば高音域が聞こえなくなったら、脳が高音域の音をより聴こうとして、高音域の耳鳴が起こります。

聞こえを良くできない病気や加齢による難聴では、耳鳴りの治療は難しくなります。

加齢性難聴では、補聴器が一番良いと考えられています。若い人と同じように、周囲の音が、自分の耳鳴りよりも大きくなるように調整します。

突発性難聴などの病気で聴力が完全には改善しない場合にも、同様の理由で、補聴器は耳鳴りに有効と言われています。

耳鳴りが難聴と関係がない場合もありますが、原因は様々なため、専門医の診察を受けて、説明を聞いて下さい。