横浜市南区弘明寺のアレルギー科・耳鼻咽喉科
いでい耳鼻咽喉科医院

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【No.98】ネコとイヌのアレルギーの注意点と問題点

最近ではネコやイヌを飼う人が増えてきました。ペットの数は人間の子供の数よりも多く、2021年(令和3年)全国犬猫飼育実態調査結果では、犬:710万6千頭、猫:894万6千頭、犬・猫 推計飼育頭数全国合計は、1,605万2千頭です。コロナ下で外出が減り、ペットに癒しを求めていることが一つの要因と考えられています。

そこで問題になってきているのが、ペットアレルギー。私の医院でもペットアレルギーの方が増えてきました。アレルギー性鼻炎、喘息、皮膚炎などをおこします。

ペットのアレルギーは毛や垢が主な原因ですが、他にもそれに着いたダニやハウスダストも増えてきます。うさぎやモルモットを飼っている場合にも、エサに含まれている牧草チモシーの花粉が原因のことがあります。動物の毛には花粉が付きやすく、散歩に連れて行った後、しっかりと洗い、ブラッシングをしないと、花粉を自宅の中に持ち込むことになります。

アレルギーの症状は、ペットの毛など嫌なものを追い出すために出ています。鼻ですと鼻水、鼻詰まり、くしゃみです。目ですと痒みや流涙。皮膚ですと痒み、湿疹、蕁麻疹。気管や肺ですとしつこい咳や呼吸困難。特にネコによる喘息は時に重症になることもあり、注意が必要です。

多くのペットは暑さ寒さに弱く、ペットの為に仕方がなく、長時間エアコンを使い続けることも少なくありません。窓を閉めてエアコンを付けますので、更に、先程のアレルギーの原因が増えていきます。その部屋の中で生活し、長時間寝ていると、アレルギーの症状が強くなっていきます。つまり、より強い力で追い出しにかかってくるのです。

ですから、しっかり掃除と換気を行い、アレルギーの原因を減らして下さい。特に掃除に関しては、ペットの毛を空気中に巻き上げないように、まずは拭き掃除や粘着性のローラーなどを使い、その後で掃除機をかけるのがポイントです。

イヌやネコを寝室には絶対に入れないで下さい。もしも、布団の中に入れていたようでしたら、大抵は布団の中にも毛やダニが付いているので、布団交換が理想的です。

昨日、イヌを飼いたいからアレルギー検査をして欲しい、という患者さんが来られました。仮にアレルギー検査でまだ陽性でなくても、花粉症など既に何らかのアレルギーがある方は、これから出てくることが有りますので、先程の注意点を守って下さい。

一度ペットのアレルギーが出てしまうと、理想的にはペットから完全に離れることですが、実際には難しいでしよう。いつまでも大好きなペットと一緒に暮らしていきたいならば、上手に付き合って下さいね。

動物のぬいぐるみならばいいか、と考えている方はいませんか?ぬいぐるみを何時も抱っこしていたり、ベッドの上に置いていると、ダニが付いて、体や布団の中にまで入ってくることがあり、ダニアレルギーになることもあります。これもペットアレルギー?。