2023/05/29
こんな話を聞いて、昔の話と思いませんでしたか？実は現実の話です。
私は春になるといくつかの小学校と中学に健康診断に行っています。現在も、その真っ最中で、休診日に行きます。その中に夜間公立中学が１校あります。横浜では夜間中学はだんだん減って、数年前から１校だけになってしまいました。神奈川県全体では3校、全国でも毎年減って約40校だそうです。
夜間中学には、どんな子どもが通っているかと言うと、今では大半が外国から来た子ども。たまには精神的に通常クラスに馴染めない子がいます。そんな中で極めて異例なことがありました。
4年前に70歳過ぎの女性が入学。私も健康診断で2回だけ会ったことが有りますが、苦労を重ねてきたためか少し腰が曲がり、年齢よりも10歳くらい上の80歳代に感じられました。子供の時には貧しくて、自分だけが中学に行けずに、仕事をしなくてはいけませんでした。いつかは中学に行きたい、そう願い続けていましたが、いつの間にか70歳過ぎに。そんな中で偶然夜間中学のことを知り、勇気を出して入学してきました。
夜間中学では、通常のカリキュラムで、数学の方程式なども学習していましたので、小学校の算数の勉強もしなくてはならず、かなり苦労されたはずです。ただ、体育だけは見学することが多かったようです。その彼女が昨年無事3年間で卒業出来ました。
もちろん中学は義務教育です。彼女にとって、中学に通えなかったことは、自分の人生でポッカリと空いた隙間だったはず。中学を卒業できて、やっと他の人と同じになれた、と感じられたのです。どうしても埋めなくてはいけなかった人生の隙間でした。
皆さんの心の中には、ポッカリと空いた隙間はありませんか？いつかはやりたかったこと、出来たらばいいなぁ、といったようなことです。
年齢など関係ありません。とりあえず、チャレンジしてみましょう。
時間が無い？
分かります。私も毎日仕事のことばかりで、なかなか自分の時間が取れません。実は、このブログも食事をしながら書いています。
少しだけ時間が取れるようになってきたらで構いません。人生の隙間を出来るだけ埋めて、悔いが残らないようにしましょう。