2024/01/10
インフルエンザを含めた風邪が流行しています。風邪の症状の大半は菌を追い出すためであることを理解して欲しいと思います。
つまり、菌が風邪の症状を出しているのではなく、人の体が風邪の症状を出しているのです。これを誤解している方があまりにも多く、医療機関で患者さんの不満にまで繋がっていることが少なく有りません。各症状で簡単に説明していきます。
①鼻水、鼻詰まり、くしゃみ、痰、咳、下痢。これらは、菌を体から外に速く出すためです。
②発熱。通常人に感染する菌は熱に弱いため、菌を弱らせることができると考えられています。
③のどの痛み、食事が取れない。これは、口からの菌を体内に入れないために扁桃などが腫れて、のどをせまくして、痛みを感じやすくしています。
④全身倦怠感、関節痛、頭痛、眠気。これらは、安静を保ち、体内のエネルギーを病気を治すことに集中させ、他に使わないようにするためです。
医者は、各症状が辛いことは理解しています。一方、症状を薬で減らしすぎることは好ましくないことを分かっています。そのため、軽い症状に対しての薬は出さず、強い症状には薬は出すものの完全には消さないようにしています。今はなくても、これから出る可能性のある症状に対しての薬は、原則出しません。
風邪を最後に治し切るのは、自分の(免疫力など)であって、薬ではありません。ですから、体の生体防御反応である症状も大変大切なのです。薬に頼り過ぎて、たくさんの薬を要求しないようにしましょう。全ての薬には副作用があります。多数の薬ほど副作用の発現の確率が上がります。体力が落ちた状態では、薬の副反応がより出やすくなるのです。
大半の医者は、薬の処方が少ない医者ほど、患者さんの身体をしっかりと考えていることを知っています。