2024/07/16
以前、ゴッホに関するブログを書いたところ、思いがけず多くの方に読んで頂き、感謝を申し上げます。
ゴッホの絵は日本の浮世絵の影響を強く受けています。これは、印象派のモネやルノワールも同じで、ジャパニズムと呼ばれています。以前、オランダのアムステルダムに行った時に、ゴッホ美術館でも、ゴッホと浮世絵とを比較する大特別展が行われていました。美術館の外壁には北斎の浮世絵の大きな絵があり、中にも北斎の浮世絵がたくさん飾られていて、驚かされました。
それと同じようなことを、CG(コンピュータグラフィックス)で映画館のような大画面で行ったものが今回の美術展。今回が3回目の企画で、主にゴッホの絵と浮世絵を並べたり、交互に出し合って、比較していきます。更に、絵が動き出して、感情を高める効果音も加えて、迫力のある演出をしています。わずか30分弱と短いのが残念ですが、気分転換になりました。
ゴッホは日本に強い憧れがあり、絵には浮世絵と同じ構図のものがたくさんあります。ですから、ゴッホの絵には日本らしさもあり、特に日本人を惹きつけるのでしょう。
ゴッホは、目の前にあるモチーフに対して、畏敬の念や感激し、それをそのまま素早く絵にしていきました。
ゴッホは、あまりにも素直すぎて、純粋すぎて、正直で、少年みたいなところがありました。逆に、自己中心的で、協調性がなく、ワガママと考えられました。だから、他の人とは上手く付き合うことが出来ない。
ゴッホは当時の社会には受け取れられなかったけれど、今では、その絵は世界中の人から認められ、愛されています。
世渡りがうまい画家が必ずしも、後世で認められる訳ではないことが面白いところ。むしろその方が遥かに多い。
私も絵を趣味として描きますが、芸大の元教授に言われたことを思い出しました。
売れる絵を描くようになったら、そこまでだよ(成長しないよ)。
自分の絵を描き続けることが大切。
だからといって、プロの画家には生活がありますから、大変です。
ゴッホには、弟のテオの助けがありました。このこともありましたが、売れる絵ではなく、自分が描きたい絵を描き続けました。だからこそ、ゴッホの絵だとすぐに分かる、他の人が到達出来なかった高いレベルの絵を描けたはずです。