2021/02/18
残念ながら、花粉症が自然に治ることはほとんど有りません。でも、ごく稀には自然に治る人が見つかり、福井大学などでは研究がされています。でも、まだまだハッキリとは分かっていません。そこで、花粉症が自然に治ったみたいと感じている方について述べさせて頂きます。
まず。高齢になると、花粉症の症状は徐々に軽くなっていきます。一部の方は70歳以上になると、症状が出なくなり、薬は必要なります。これは花粉を追い出すパワーが弱くなってきたからです。つまり元気がなくなってきたとも言い換えられます。花粉症としてはいいですが、新型コロナウイルや細菌などを追い出すパワーも減っており、重症化しやすくなっていることも意味していますので、喜んでばかりはいられません。私は70歳以上の患者さんで花粉症が辛そうな方が来られると、まだまだ元気ですね!と言うようにしています。患者さんには失礼ですが、私はちょっと安心します。
花粉が少ない年や雨が降って花粉があまり飛ばない日には症状が出ない方もおられます。花粉症のある方は、花粉がある程度以上の量が身体に入ると、花粉を追い出しにかかり、症状が出るようになります。そのある程度が人によって違います。重症の花粉症の方は、少ない量で症状が出てしまいます。軽い花粉症の方は、たくさん花粉が付くときだけ症状が出て、少ない年や日には症状が出ないこともあります。ですから、花粉症が自然に治ったと誤解している方もおられます。
重症の花粉症の方ほど早い時期から症状が出て、遅くまで症状が続きます。どんなに重症の花粉症の方でも、症状が出現する量以下まで付く花粉を減らすことさえ出来ればいいわけです。でもなかなか沖縄以外の日本にいる限りは難しい。北海道にはスギは有りませんが、シラカバなど他の花粉が問題になっています。花粉症の方はご自身で出来る限り花粉を付かないようにして、毎年辛いようでしたら、やはり治療は必要でしょう。