2021/07/29
この場合は相手に責任がある場合が少なくありません。コロナ下ではマスクを付けた状態で話すことが多く、少し大きめの声で語尾までしっかりと話してもらう必要があります。特に高齢になってくると、声帯の老化で声にはりが無くなり、肺活量も減るため、ハッキリと聞こえにくくなります。定期的な運動と、耳鼻咽喉科やリハビリ科で特別な発声訓練をされるといいです。
次に自分自身に原因がある場合です。まず、耳鼻咽喉科で聴力検査などの検査をしてもらって下さい。難聴が明らかならば、病名を教えてもらい、その治療を受けて下さい。
検査で聴力が正常な場合には、疲労や睡眠不足で集中力が低下している場合やイアホーンで音楽を長く聞いたりして耳が疲れている場合が比較的多いです。つまり脳や耳の疲労。
ストレスで聞き取りにくくなってしまう場合もあります。機能性難聴と言われています。以前は心因性難聴と呼ばれていました。過度のストレスで周囲の音を聞きたくないと脳が判断して起こります。ある意味脳の防御反応。時には精神科でカウンセリングを受けたり、精神安定剤を飲む必要がある場合もあります。ストレスを解決できれば一番よいのですが、大半は簡単には解決出来ないようです。ですから、まずは安静。ストレスの環境から逃げることも大切です。
最近テレビでも話題になっているAPD(聴覚情報処理障害)という疾患もあります。音としては聞き取れるのに、ことばとしては聞き取れない。最初に行われる標準純音聴力検査では正常です。脳の機能障害と考えられていて、音を言葉として理解することがスムーズにできないのです。脳MRIなどの脳の検査と精神科的な診療が必要になることが多く、専門の医療機関を紹介しています。